2026-06-30

不動産を売却する際には、「共同担保目録」の提出を求められる場合があります。
しかし、聞き慣れない言葉であるため、それがどのようなものなのか、なぜ必要なのかなどがわからない方も多いでしょう。
そこで今回は、「共同担保目録」とはどのようなものか、概要や請求方法、必要になるケースについて解説します。
山口県山口市で不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まずは、共同担保目録とはなにか、その概要について解説します。
住宅ローンを利用して不動産を購入する際には、その不動産に対して金融機関が「抵当権」を設定します。
抵当権とは、債務者(お金を借りる方)が住宅ローンを返済できなくなった際に、債権者(金融機関)が対象の不動産を競売にかけて債権を回収する権利で、いわば「担保」です。
共同担保とは、1つの債権に対し、複数の不動産に抵当権を設定している状態を指します。
そして、共同担保の内容は、複数の担保の情報をまとめて不動産登記簿に記録されます。
この一覧が、共同担保目録です。
共同担保目録は、1つの債権に対して設定されている抵当権の状況を一目でわかるようにする役割があります。
共同担保目録があれば、金融機関が抵当権を実行するときに、どの不動産がその抵当権の対象になっているのかを把握することができるのです。
共同担保の具体例としては、土地地つきの一戸建てを購入するときに、その両方を担保にするケースが挙げられます。
たとえば、土地が2,000万円、建物が1,000万円で、合計3,000万円の一戸建てを購入するとします。
金融機関が審査をおこなった結果、融資限度額が2,000万円だった場合、融資を受けられる金額が足りないため、債務者はこの一戸建てを購入することができません。
そこで、土地と建物の両方を担保にする共同担保にすれば、融資可能額が増え、3,000万円の住宅ローンを組んで一戸建てを購入できるようになります。
融資をおこなう金融機関にとっては、1つの不動産に抵当権を設定した場合、その価値が融資額より低いと、債務者が返済できなくなった場合に競売にかけても債権を回収できません。
しかし、1つの債権に対して共同担保にすることで、債権を回収できなくなるリスクを軽減できるのです。
共同担保は、希望金額の融資を受けやすい点が大きなメリットです。
先述のとおり、金融機関にとっても債権回収のリスクが軽減できるため、金利が低く設定されたり、返済期間が長くなったりなど、融資の条件が優遇される場合があります。
しかし、共同担保が設定されている場合、原則として金融機関の同意なしに単独での売却はできません。
もし「共同担保になっているうちの1つ(土地の一部など)だけを売りたい」という場合は、売却代金でローンの一部を繰り上げ返済することなどを条件に、その不動産のみ抵当権を外してもらう(一部抹消)といった金融機関との交渉が必要になります。
また、住宅ローンの返済が滞ると、共同担保の対象になっているすべての不動産が競売にかけられることになります。
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共同担保目録とは、共同担保の対象になっている不動産を一覧にしたものであることを前章で解説しましが、提出を求められたときにはどのように取得すれば良いのでしょうか。
そこで次に、共同担保目録を請求する方法について解説します。
共同担保目録は、法務局に保管されている登記簿謄本(登記事項証明書)に記載されています。
法務局に登記簿謄本(登記事項証明書) を請求する方法は、以下の3つです。
それぞれの方法について、順番に解説します。
法務局のホームページから、オンラインによる証明書などの交付請求ができます。
共同担保目録の交付請求の場合、法務局の「登記・供託オンライン申請システム」にアクセスしてください。
まず申請者情報登録のページで必要事項を入力し、オンライン申請を利用するための申請者情報を登録します。
次に、共同担保目録の請求に必要な事項を入力し、請求情報を送信します。
登記事項証明書を取得するためには手数料がかかるため、インターネットなどを利用して電子納付をおこなってください。
登記事項証明書の受け取りは、郵送もしくは窓口です。
なお、入力時に指定しないと、共同担保目録が記載されていない登記事項証明書が交付されるため、共同担保目録が必要であることを指定して請求してください。
インターネットで登記の内容を確認したい場合は、「登記情報提供サービス」で閲覧できます。
オンラインでアクセスすると、登記簿のPDFをダウンロードできます。
ダウンロードしたPDFは、印刷することも可能です。
ただし、公的な証明書として使用することはできません。
法務局や登記所の窓口で請求すれば、その場で取得できます。
ただし、窓口は平日しか開いていません。
また、オンラインで請求するより手数料が高くなります。
窓口での請求は、共同担保目録がすぐに必要な方におすすめの方法です。
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共同担保目録の概要や請求方法について解説しましたが、実際にどのような場面で必要になるのかについても理解しておきましょう。
最後に、共同担保目録が必要になるケースについて解説します。
共同担保目録を取得する必要があるのは、主に以下のようなケースです。
どういうことなのか、上記の2つのケースについて解説します。
住宅ローンが残っている不動産を売却する際には、残債を完済し、金融機関がその不動産に設定した抵当権を抹消しなければなりません。
残債を完済すれば抵当権は外れますが、抵当権は登記簿にも記載されているため、抵当権抹消登記が必要です。
共同担保の場合、1つの債権に対するすべての抵当権を抹消し、登記手続きをおこなう必要があります。
したがって、不動産を売却するときには、どの不動産が担保になっているのかを確認しなければならないのです。
共同担保目録には、すべての担保の情報が記載されています。
つまり、不動産を売却するときには、共同担保目録を取得して提示する必要があるのです。
住宅ローン特則は、正式名称を住宅資金特別条項といいます。
個人再生とは、裁判所の認可を得て借金を大幅に減額してもらい、残った借金を分割して返済する債務整理の一種です。
住宅ローン特則とは、個人再生をおこなう際に、住宅ローンを返済し続けることで自宅を処分されないようにできる制度のことです。
つまり、この制度を利用できれば、自宅を手放さずに済みます。
ただし、債務の総額が5,000万円以下であることや、継続的に収入を得る見込みがあることなど、条件を満たさなければなりません。
また、信用情報機関に事故情報が登録されます。
なお、住宅ローン特則は、住宅ローン以外の抵当権が不動産に設定されている場合は利用できません。
したがって、住宅ローン特則により個人再生をする場合にも、共同担保目録を取得し、不動産に設定されている抵当権を確認する必要があるのです。
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共同担保目録とは、1つの債権の担保として、複数の不動産に設定された抵当権の一覧で、登記簿に記載されています。
共同担保は、オンラインもしくは法務局の窓口で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得して確認します。
共同担保目録は、不動産を売却するときや、住宅ローン特則によって個人再生をおこなう際に必要になるため、その場合は法務局に請求して取得しましょう。
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