契約不適合責任と瑕疵担保責任の違い!民法改正での不動産売却への影響を解説

2025-12-30

契約不適合責任と瑕疵担保責任の違い!民法改正での不動産売却への影響を解説

この記事のハイライト
●2020年4月の民法改正により不動産売却時の売主の責任がより重くなり買主の権利が手厚く守られるようになった
●契約不適合責任と瑕疵担保責任との違いは「法的性質」「対象となる不適合の範囲」「買主が請求できる権利」である
●契約不適合責任のもとで不動産売却をするときは既知の欠陥への対応や免責特約を活用するのがポイントである

2020年4月の民法改正により、不動産売却時の売主責任は「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと大きく変わりました。
民法改正によって売主の責任範囲や買主の権利に重要な影響を与えているため、不動産売却を検討される方は理解しておく必要があります。
そこで、瑕疵担保責任から契約不適合責任へどのように民法改正されたのか、両者の違いや不動産売却する際のポイントを解説します。
山口県山口市で不動産売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。

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「契約不適合責任」と「瑕疵担保責任」の概要と民法改正による影響

「契約不適合責任」と「瑕疵担保責任」の概要と民法改正による影響

2020年4月の民法改正により「瑕疵担保責任」は「契約不適合責任」に変わりました。
これにより、不動産売却時の責任制度が根本的に変わりました。
ここでは、民法改正の背景と改正後のおもな影響について解説します。

民法改正の背景とは

2020年4月1日に施行された改正民法によって、不動産取引においても売主の責任に関する考え方が根本的に変更されることとなりました。
改正の背景には、従来の瑕疵担保責任が「法定責任」として位置づけられており、その適用範囲や要件が不明確であったことがあります。
とくに「隠れた瑕疵」という概念が曖昧で、売主・買主双方にとって予見可能性が低く、紛争の原因となることが多々ありました。
そこで、瑕疵担保責任から契約不適合責任に変わったことで、売主の責任はさらに重くなり、買主は中古住宅を購入しやすくなったとされています。

契約不適合責任導入による改正のおもな影響

改正前は「隠れた瑕疵」に対する責任が中心でしたが、改正後は「契約の内容に適合しない」場合の責任へと変化しました。
これにより、売主が負う責任の範囲が明確化され、買主が行使できる権利も拡充されたのです。
とくに不動産売却においては、物件の状態や性能について、より詳細な説明責任が売主に求められるようになっています。
また、改正により責任の期間についても変更がくわえられました。
従来は「事実を知ったときから1年以内」という主観的起算点でしたが、改正後は「不適合を知ったときから1年以内に通知」という、より明確な基準が設けられています。
これにより、売主・買主双方にとって責任の期間がより予見しやすくなったのが特徴です。
さらに、不動産業界全体に与える影響も大きく、契約書の記載内容や重要事項説明書の充実化が求められるようになりました。
今回の民法改正により、瑕疵担保責任よりも契約不適合責任のほうが、買主の権利がより手厚く守られるようになったといえるでしょう。

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瑕疵担保責任と契約不適合責任の違いについて

瑕疵担保責任と契約不適合責任の違いについて

続いて、瑕疵担保責任と契約不適合責任との違いについて解説します。
両制度の違いを理解することで、売主責任の変化が明確になるでしょう。

①法的性質の違い

瑕疵担保責任(改正前)は法定責任として位置づけられ、売主の主観的な認識に関係なく客観的な「隠れた瑕疵」の存在により責任が発生していました。
この制度では、売主が瑕疵を知らなかった場合でも責任を負う一方で、買主は瑕疵の存在を証明する必要がありました。
一方で契約不適合責任(改正後)は、債務不履行責任として整理され、契約で定められた内容との適合性が判断基準となります。
この変更により、売主の責任は「瑕疵があるかどうか」から「契約内容に適合しているかどうか」という、より明確で予見可能な基準で判断されるようになったのです。
契約不適合責任では、契約書に記載された内容が重要な意味を持ちます。
たとえば、「雨漏りなし」と契約書に記載されていれば、実際に雨漏りがあった場合は明確に契約不適合となります。
このように、契約不適合責任では、契約内容の具体性が責任の範囲を決定する重要な要素となっている点が大きく異なるといえるでしょう。

➁対象となる不適合の範囲の違い

改正前の瑕疵担保責任では「隠れた瑕疵」、つまり買主が通常の注意を払っても発見できない欠陥が対象でした。
しかし契約不適合責任では、隠れているかどうかに関わらず、契約で約束された品質、性能、数量、種類に適合しない場合はすべて責任の対象となります。
不動産売却の場合、建物の構造的欠陥や設備の不具合はもちろん、土地の面積の相違や用途制限なども契約不適合の対象となり得ます。
また、従来は見過ごされていた軽微な不具合についても、契約で明記されていなければ責任の対象となる可能性があるでしょう。

③買主が請求できる権利の違い

改正前の買主の権利では、損害賠償請求と契約解除(重大な瑕疵がある場合のみ)でした。
一方で、改正後の買主の権利では、追完請求(修補、代替物の引渡し、不足分の引渡し)と代金減額請求があらたに認められるようになっています。
追完請求権により、買主は売主に対して修理や補修を直接求めることができるようになりました。
不動産の場合、建物の修繕や設備の交換などがこれに該当します。
また、追完が不能な場合や売主が応じない場合には、代金減額請求により代金の減額を求めることも可能です。
これにより、従来は契約解除か損害賠償しか選択肢がなかった買主にとって、より柔軟な解決手段が提供されることとなりました。

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不動産売却時の契約不適合責任におけるポイントと対策

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最後に、不動産売却するときの契約不適合責任のポイントを解説します。

ポイント①既知の欠陥への対応

売主としてもっとも重要なのは、既知の欠陥や不具合について正直に買主に告知することです。
契約不適合責任では、契約内容との適合性が重要となるため、物件の現状を正確に契約書に反映させることが責任回避の鍵となります。
従来の瑕疵担保責任では「隠れた瑕疵」が対象でしたが、契約不適合責任では契約で明示されていない不具合はすべて責任の対象となり得ます。
そのため、売主が認識している問題については、たとえ軽微なものであっても契約書や重要事項説明書に明記することが重要です。

ポイント➁設備に関しても注意する

住宅設備については、とくに注意深い対応が必要です。
給湯器、エアコン、キッチン設備など、契約時に「使用可能」とした設備が引渡し後に故障した場合、契約不適合責任を問われる可能性があります。
たとえば、給湯器が作動はするものの設定温度まで上がらない、エアコンは動くが冷房効果が不十分といったケースでも、契約不適合とみなされることがあるため注意が必要です。
そのため、設備の動作確認を入念に実施したり、老朽化した設備については現状を明示したりして対処しましょう。

ポイント③免責特約を活用する

契約不適合責任を軽減する方法として、免責特約の活用があります。
とくに、シロアリ被害や雨漏り、騒音、振動など、のちに問題になる可能性が高い箇所については、特記事項や容認事項に記載しておくことが大切です。
いくら口頭で伝えていても、契約書に記載がなければ責任追及は免れないためご注意ください。

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まとめ

民法改正により不動産売却時の責任は契約不適合責任へと変わり、買主の権利も拡充されました。
売主は既知の欠陥の正直な告知、設備状況の正確な伝達、適切な免責特約の活用により、売却後のトラブルを防止することができます。
不動産売却をスムーズに進めるためにも、制度変更についてはしっかりと理解しておきましょう。
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